YAMAHA RTX1200
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スペック
工場出荷状態に戻す方法
機械的な操作で初期化
microSD + USB + DOWNLOAD の3つのボタンを押しながら電源を入れることで、工場出荷時の状態に初期化される。[5]
この方法では、パスワードが分からなくても初期化できる。
コマンドで初期化
コンソール or telnet で接続し、cold start
コマンドを実行すると、工場出荷設定でルータが再起動される。
ただし、管理パスワードの入力が必要になる。
# cold start
YAMAHA RTX シリーズのデフォルトパスワード
パスワードがわからなくなった場合は、YAMAHA RTX シリーズにデフォルトで設定されているパスワード w,lXlma でログインすることができる。ただし、このデフォルトパスワードはコンソール接続のみ有効になっている(telnet, ssh は不可)。
なお、ルーターの config で、デフォルトパスワードを許可しない設定にすることもできるので、許可されていない場合はデフォルトパスワードでもログインできない。[6]
工場出荷設定値
工場出荷時の config の内容[7]
ip lan1 address 192.168.100.1/24 dhcp service server dhcp server rfc2131 compliant except remain-silent dhcp scope 1 192.168.100.2-192.168.100.191/24
- LAN1 の IP アドレスが 192.168.100.1/24 になっている。
- DHCP サーバが ON になっている。(192.168.100.2 - 192.168.100.191)
- ログインパスワード・管理パスワードは空白(なし)。
- telnet でログイン可能。
- tftp サーバは起動しているが、全てのアクセスを拒否する設定になっている。
- ssh サーバは OFF になっている。
項目 | コマンド名称 | デフォルト設定内容 |
---|---|---|
ルーティング | ip routing | on |
OSPF | ospf use | off |
RIP | rip use | off |
BGP | bgp use | off |
端末パラメータ | console charactor | sjis |
console columns | 80 | |
console lines | 24 | |
ログインタイムアウト | login timer | 300 |
ISDN回線種別 | line type | isdn |
IPアドレス | ip lan1 address | 192.168.100.1/24 |
ip lan2 address | なし | |
ip lan3 address |
設定のバックアップとリストア
USB メモリを利用することで、設定ファイルを簡単にバックアップ&リストアすることができる。
バックアップ
- コンソール or telnet でログインする。
- 管理モードに移行する。
- 実行中設定ファイルを確認する。
- 実行中設定ファイルを USB メモリにコピーする。
- USB メモリを取り外し、ログアウトする。
> administrator Password:
実行中設定ファイルには * マークが付くので、設定ファイル 0 番が実行中設定ファイルだとわかる。
# show config list No. Date Time Size Sects Comment ----- ---------- -------- ------- ------- ------------------------------------ * 0 2011/06/18 09:19:28 204 126/126 0.1 2011/06/18 09:19:23 204 124/124 0.2 2011/06/18 09:19:18 204 125/125 1 2011/06/18 09:54:53 204 123/123 ----- ---------- -------- ------- ------- ------------------------------------
設定ファイル 0 番を USB メモリに config.txt というファイル名でコピーする。
# copy config 0 usb1:/config.txt
設定ファイルのバックアップは完了。 USB メモリにコピーした config.txt ファイルをリストア時に使用する。
注意事項
- すべてのパスワードが平文で書かれているので config.txt の扱いに注意する。
login password encrypted
あるいはadministrator password encrypted
の暗号化済みパスワードは、そのままではリストアできないため、リストア前に平文のパスワードにするか、config.txt の内容からlogin password encrypted
とadministrator password encrypted
の行をコメントアウトする。show config
コマンドでも設定ファイルの内容を確認することができるが、ログインパスワード・管理パスワードが * 記号になってしまうため、リストア前に config.txt を修正する必要がある。
# show config
設定ファイルの内容を USB メモリにリダイレクトする(書きこむ)。
# show config > usb1:/config.txt
リストア
- 工場出荷状態に初期化後、USBメモリを接続したまま起動。
- USBメモリ内の config.txt から起動していることを確認。
- 設定ファイルが 内蔵 Flash ROM に残っていないことを確認。
- USB メモリ内の設定ファイルを内蔵 Flash ROM にコピー。
- 設定ファイルがコピーできたか確認する。
- デフォルト設定ファイルになっているか確認する。
- USB メモリを抜いて再起動。
USB メモリに、バックアップした設定ファイルを config.txt というファイル名でコピーしておく。
USB メモリを接続したまま起動すると、USB メモリ内の設定ファイルを実行設定ファイルとして起動する。
> show environment RTX1200 BootROM Ver.1.01 RTX1200 Rev.10.01.24 (Fri Oct 22 14:33:08 2010) main: RTX1200 ver=b0 serial=D26047122 MAC-Address=00:a0:de:67:59:29 MAC-Addr ess=00:a0:de:67:59:2a MAC-Address=00:a0:de:67:59:2b CPU: 0%(5sec) 0%(1min) 0%(5min) メモリ: 20% used 実行中ファームウェア: exec0 実行中設定ファイル: usb1:/config.txt デフォルトファームウェア: exec0 デフォルト設定ファイル: config0
初期化しているため、設定ファイルは何も無い状態。
> show config list No. Date Time Size Sects Comment ----- ---------- -------- ------- ------- ------------------------------------ ----- ---------- -------- ------- ------- ------------------------------------
USB メモリ内の config.txt ファイルを、設定ファイル 0 番にコピーする。
> administrator Password: # copy config usb1:/config.txt 0 Searching files in USB Memory... Done.
# show config list No. Date Time Size Sects Comment ----- ---------- -------- ------- ------- ------------------------------------ * 0 2011/06/18 14:02:25 3138 126/126 ----- ---------- -------- ------- ------- ------------------------------------
# show environment RTX1200 BootROM Ver.1.01 RTX1200 Rev.10.01.24 (Fri Oct 22 14:33:08 2010) main: RTX1200 ver=b0 serial=D26047122 MAC-Address=00:a0:de:67:59:29 MAC-Addr ess=00:a0:de:67:59:2a MAC-Address=00:a0:de:67:59:2b CPU: 0%(5sec) 0%(1min) 0%(5min) メモリ: 20% used 実行中ファームウェア: exec0 実行中設定ファイル: usb1:/config.txt デフォルトファームウェア: exec0 デフォルト設定ファイル: config0
バックアップ時の注意事項 にあるように、ログインパスワード・管理パスワードをリストアしていない場合は、各パスワードの設定をしてから再起動する。 パスワード設定後は > administrator Password: # login password # administrator password # save |
snmpwalk で設定ファイルをバックアップする
RTX1200 の SNMP 機能を利用することで、設定ファイルの内容を確認(取得)することができる。[9]
- 取得した設定ファイルは、ログインパスワード・管理パスワードが * 記号になっているので、リストア前に修正する必要がある。
手順はRTX1200 の SNMP 機能を有効にし、snmpwalk
コマンドで取得するだけ。
- RTX1200 の SNMP を有効にする。
- 下記の
snmpwalk
コマンドでコンフィグを取得する。
snmpwalk -v1 -c public 192.168.1.1 .1.3.6.1.4.1.1182.2.2.10.1.2 | sed -n 's/^.*STRING: "//p'
脚注
- ↑ snmp の mib 情報より(YAMAHA private MIB)
- ↑ Cavium Networks - Products > OCTEON Plus MIPS64 Processors > Silicon
- ↑ RTX1200 仕様 - ルーター - ヤマハ株式会社
- ↑ IPマスカレード変換セッション数制限機能
- ↑ 取扱説明書 30ページ
- ↑ yamaha-rtx-パスワード復旧 (www.hoster.jp)
- ↑ コマンドリファレンス 25-26ページ
- ↑ 取扱説明書 27ページ
- ↑ RTX1200のコンフィグバックアップ自動化 - IT 東京 楽しいと思うこと